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合併症について[手術の問題点]

人工膝関節手術は劇的に症状が改善するすばらしい手術ですが、問題点(合併症)もあります。

問題がおきないように十分に対策をして手術を行います。

カッコ内%は当院医師によるこれまでの合併症の発生率です。

 

 

①感染 (0.5%)

TKAでは細菌感染の頻度は1~2%されています。人工関節で感染した場合、最悪時には挿入した人工関節を抜去しなければならないこともあり、その予防、早期発見が必要です。肥満、糖尿病患者やステロイド長期服用者は感染が生じやすく手術後も感染予防を徹底する必要があります。また虫歯のひどい方も感染が起こりやすいといわれているため、手術前に十分治療しておく必要があります。

 

 

②深部静脈血栓症(deep vein thrombosis: DVT)

膝の手術中はターニケットという駆血帯の使用、術後の臥床安静などが原因となり下肢血流の停滞が生じ下肢静脈に血栓が出来やすくなります。その殆どが無症候性ですが、時に致命的な肺梗塞を生じることもあり予防が重要です。TKAでは無症候性も含めると患者さんの30~40%に発生しているとされています。

 

 

③肺梗塞(pulmonary embolism: PE) (0.0%)

深部静脈血栓症などにより血栓が多発すると肺動脈に血栓がつまり、突然の呼吸苦、意識レベルの低下などを生じ最悪の場合には亡くなることもあります。当院では弾性ストッキングの装着、予防的抗凝固療法などを施行して予防しています。

 

 

④人工関節周囲の骨折 (0.3%)

骨がもろい患者さんでは人工関節挿入時などに手術部位周囲の骨折が起こることがあります。スクリューなどにて、固定し対応します。一般的に3%程度発生するといわれています。

 

 

⑤大量出血・下肢循環障害

膝関節の手術では膝窩動脈などの血管損傷の危険性があります。血管損傷がある場合、ドレーンからの大量出血の持続、下肢循環障害による色調変化が出現するため術後早期からの確認が必要です。