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人工膝関節手術の実際

名古屋整形外科・人工関節クリニックは東海地方で有数の人工関節手術経験数を有する専門施設です。当院は人工関節各メーカーとともに、最少侵襲手術(MIS手術)など新しい手術手技・方法や新たなインプラントの開発などの研究開発も積極的に行っています。専門施設ならではの、診断から手術、リハビリの治療まで患者さんの治療に積極的に対応しています。

 

人工膝関節は大腿骨側と脛骨側(すねの骨)の金属インプラント、その間に挟まるプラスチックのクッション、膝蓋骨(お皿の骨)のプラスチック部品が組み合わさって構成されます。大きさや機種など、患者さんの年齢・活動度より適したものを選んで使用します。材質ははコバルトクロム合金、プラスチック(ポリエチレン)、セラミックなどで作られています。人工関節手術と呼ばれると、膝全体を人工のもので置き換えると思われがちですが、膝の骨の表面を金属のインプラントで置き換える表面置換術です。骨表面を7~10mm程度専用の手術器械にて削り、同じ厚さの金属のインプラントをかぶせます。そしてその金属インプラントの間に強化プラスチックであるクッションを挿入し介在させます。このプラスチックは近年、対磨耗性能がより向上した超高分子量ポリエチレン (Ultra High Molecular Weight Polyethylene )を用います。

 

適応となる疾患は殆どが変形性膝関節症ですが、慢性関節リウマチ、大腿骨顆部壊死、外傷による膝破壊などであり、年齢は将来的な緩みも考慮し一般的には60歳以上とされています。しかし慢性関節リウマチなどでは若年者でも膝変形が著名で著しい日常生活動作障害を認める場合は手術適応となります。TKAの利点は手術直後より安定した除痛効果、日常生活動作の改善が得られます。前述した高位脛骨骨切り術に比べると術後早期より荷重が可能となるため治療期間は短く入院期間も一ヶ月以内ですみます。最近は10-12cm位とより傷が小さく手術が可能であるMIS-TKAが行われるようになりより早期に回復できるようになりました。術後の可動域は0~130度であり正座は出来ませんが、一般的な日常生活動作はできるようになります。治療成績も1960年代より行われている術式のため術後10年の成績は安定しています。