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合併症について [手術の問題点]

人工股関節手術は劇的に症状が改善するすばらしい手術ですが、問題点(合併症)もあります。

問題がおきないように十分に対策をして手術を行います。

カッコ内%は当院医師によるこれまでの合併症の発生率です。

 

①脱臼 (0.8%;前方アプローチ、1.5%;後方アプローチ)

一般に術後脱臼率は2~3%と報告され脱臼は術後3ヶ月までが発生しやすく、股関節周囲組織(関節包・筋肉)の回復が得られるまで自分の脚のコントロールが不自由であるためとされています。

 

 

②感染 (1.0%)

人工関節手術では細菌感染の頻度は1%程度とされています。人工関節で感染した場合、最悪時には挿入した人工関節の抜去しなければならないこともあり、その予防、早期発見が必要です。

 

 

③深部静脈血栓症(DVT)、肺梗塞症(PE) (0%)

術後の臥床安静などが原因となり下肢の静脈に血の塊(血栓)が出来やすくなります。その殆どが無症候性ですが、時に致命的な肺梗塞を生じることもあり予防が重要です。発生率は一般的に深部静脈血栓症は10-20%、肺塞栓症は0.5%程度と報告されています。当院では弾性ストッキングの装着、予防的抗凝固療法などを施行して予防しています。

 

 

④血管・神経損傷 (0.2%)

手術中、手術後に血管神経に傷がつく可能性があります。一般的に1%以下の確率で発生するとされています。

 

 

⑤手術中の骨折 (1.5%)

骨がもろい患者さんでは人工関節挿入時などに手術部位周囲の骨折が起こることがあります。ワイヤーなどにて、固定し対応します。一般的に3~5%で発生するといわれています。

 

 

⑥人工関節の緩み

人工関節の耐用性は非常に安定しており、10年で5%以下でゆるみが発生すると報告されています。正確かつ確実に人工関節を挿入するほど、緩みの発生は少なくなります。緩みが生じた際は放置すると人工関節周囲の骨折を生じることもあるため人工関節入れ替え手術(再置換術)を施行します。